Spotifyのグローバルチャートに入ってくる楽曲やアーティストの傾向は、現在はどれほど変わってきたのでしょうか? Spotifyが先日公開したリサーチの最新版「Fan Study」では、欧米以外のアーティストの成長に関する興味深い数値を明らかにしています。
Spotifyによれば、2021年にWeekly Top Songs グローバルチャートでトップ200に入った楽曲の20.9%が、北米またはヨーロッパ以外のアーティストによる楽曲だったことが分かりました。ここにはアジア、中南米、中東、アフリカ出身のアーティストが含まれます。これは2020年の15.2%、2019年の10.8%から着実に増加傾向にあります。Spotifyが世界的に普及し続ける中、同プラットフォームでアーティストが成長するためには、これまで以上に海外リスナーの存在が無視できなくなっています。
世界で成功したいアーティストやレーベルにとっても、自国以外で海外リスナーを見つけ、接触する機会が多いことも見えています。新しいアーティストを初めて聴く時、66%が自国以外のリスナーによって見つけられています。また、海外アーティストとコラボレーションした楽曲した際、再生数の84%がメインアーティストの国以外のユーザーからの再生によって聴かれています。一方、自国のアーティスト同士でコラボレーションした場合、自国以外での再生は43.5%、ソロアーティストのみのリリースだと59.8%と、海外からの再生がコラボレーション形式で大幅に増減しています。
「Fan Study」では、タイのSpotifyリスナーの事例を紹介しています。タイでは、Spotifyグローバル平均に比べて、積極的に楽曲をファンがシェアしており、1リスナーあたり月平均で7.9回シェアしています。これはグローバル平均より80%高い数値です。Spotifyは、ファンが楽曲をシェアしやすくするためには、Spotify Canvasを設定しておくことをレコメンドしています。