以前に比べて、課題も増えましたが、Spotifyのプレイリスト・エコシステムは着実に進化を続けています。多くのアーティストが、持続的に成長する上で、プレイリストは重要な役割を果たすケースが増えており、その影響力は拡大しています。

Spotifyは、一般的にパーソナライズされたプレイリストや公式プレイリストをユーザーにオススメするアルゴリズムが動いています。そのため、多くのユーザーにとって、公式プレイリスト以外で、第三者が作成したプレイリストを知る機会は減っているかもしれません。

Spotifyは先日、「厳選されたユーザーとインフルエンサーがキュレーションするプレイリスト」を見つけやすくするためのプログラム「フィーチャード・キューレーター」のテスト版を始めました。このパイロット・プログラムは、期間限定のテストです。Spotify公式プレイリストと合わせて、Spotifyユーザーに人気の音楽インフルエンサーなどが選曲するプレイリストが紹介され、これらのプレイリストは、アプリやウェブ上でもプロモートされていきます。

Spotifyでは、音楽企業やレーベル、個人が編成するプレイリストでも、大きな影響力を持つものが、世界中に多数存在します。一方で、フォロワーを買って水増しするキュレーターや、ボットを使った不正再生を行うプレイリストも存在しています。

Spotifyが良質なサードパーティーのプレイリストをプロモートしようとする動きは、キュレーターやインフルエンサーにとってもフォロワーやリスナーを増やす機会になっていくはずです。ただ、アーティストやレーベル、マネージャーの中には、プレイリストやインフルエンサーをプロモートするなら、楽曲やアーティストを直接プロモートしてほしいと感じる人も少なくないのではないでしょうか。