音楽業界が直面する重大な問題であるストリーミング詐欺と、その経済的な被害規模についての議論が続く中、詐欺対策ツールを提供するBeatdappは、B2B音楽企業であるTuned Globalと契約したことを発表しました。両社は、Beatdappの不正行為検出技術をTuned Globalの開発する配信プラットフォームに導入し、クライアント企業が不正行為や詐欺を特定できるようにします。Tuned Globalは、クライアント企業が正当な収益分配を受け取るための取り組みを強化します。

両社は、この技術を、従来のDSPを介した音楽配信だけでなく、Discordやゲーム・コンソール、VRヘッドセット、Web3プラットフォームなど、新興プラットフォームの中で音楽サービスを構築する企業にも展開する予定です。

Tuned Globalの最高収益責任者 (CRO)のスパイロ・アーコディス (Spiro Arkoudis)は、「音楽業界が深化する中、ストリーミング詐欺に対して、積極的な対策を示すことは、レーベルや音楽出版社とのライセンス契約において必要不可欠担っていくはずです。詐欺防止は『あれば便利』なものから、必須要件に変わりました」と述べています。

Beatdappは最近、Mechanical Licensing Collective (MLC)やBeatportとも、詐欺検出技術の導入に関する契約で合意しています。また、ユニバーサル ミュージック グループやSoundExchange、Napsterなどと戦略的パートナーシップ契約を結んでいます。

詐欺行為の被害額について、Beatdappは、ボットを使った人的再生によって水増しされたDSPの再生で、正当な権利者が被る損失額は、年間約20億ドル (約3000億円)、と推測しています。