フェイスブックの内部会議の音声がリークされ、政治家がフェイスブックを解体しようとした場合には、「戦う」ことを約束すると語ったCEOのマーク・ザッカーバーグ氏の発言が主に話題となっている。しかし、Music Allyの視点では、TikTokに関するザッカーバーグ氏の発言も注目に値すると考える。
「TikTokは、中国のテクノロジー大手の1社によって構築された、最初の消費者向けインターネット・プロダクトであり、世界中で非常に上手くやっている。アメリカでも、特に若者の間で軌道に乗り始めている。インドでも急速に成長している。規模で言えば、インドではインスタグラムを超えたのではないかと思う。非常に興味深い現象だ」とザッカーバーグ氏は語っている。
続けて、ザッカーバーグ氏は、TikTokをインスタグラムの「Explore(発見)」タブと比較し、より短い「ストーリー」にフォーカスしていると述べた。フェイスブックがインスタグラムを微調整することにより、TikTok人気に対抗するための計画の鍵がここにあるという。「発見タブを、インスタグラムにおいて人々がコンテンツを消費する主要な方法となっているストーリー投稿に、よりフォーカスするものに変える」とザッカーバーグ氏は語る。ちなみに、ニュースサイトのTechCrunchは、TikTokを「ストーリー投稿付きの発見タブ」とするザッカーバーグ氏の分析が、TikTokの仕組みとなぜ人々がTikTokを好むのかといったことを理解する上で大きな誤解であると報道している。
また、ザッカーバーグ氏は、TikTokのさらなる成長は避けられないという予想に対して、注意を促した。「TikTokは成長しているが、彼らは、その成長を促進するために、莫大な金額を費やしている。我々は、広告をやめた後の彼らの保持率が、実はそれほど強くないことを発見した。つまり、このスペースはまだ、かなり初期段階であり、我々にはこの分野でどうしたいのかを考える時間があるということだ。しかし、これは現実だと思う」