COVID-19対策支援が日本を含め、世界的に広がりを見せている。米発クラウドファンディング・サービスのKickstarterは、ライブ会場を含む、文化スペースやイベント、クリエイティブな組織、独立起業などを救うために「Lights On」というイニシアチブをローンチした。Kickstarterのキャンペーンでは通常、「何か新しいものを作る」必要があるが、今回、「Lights On」ではこのルールを特別に曲げている。
日本発のクラウドファンディング・サービスも、様々な支援策などを打ち出している。例えば、CAMPFIREでは、今回自粛要請などを受けて、イベントなどを中止せざるを得なかったアーティストやイベント事業者、飲食店舗、宿泊施設などをはじめ、経営に大幅な支障をきたした事業者を対象とする「新型コロナウイルスサポートプログラム」を実施している。期間中に公開したプロジェクトに関して、支払金振込時に掛かる通常12%のサービス手数料が0%隣、決済手数料5%のみでクラウドファンディングが実施できるという。また、CAMPFIREでは、数多くのライブハウスが、存続のための支援プロジェクトをローンチしている。
さらに、日本初のクラウドファンディング・サービスREADYFORでも、「新型コロナウイルス 感染症:拡大防止活動基金」というプロジェクトが立ち上げられており、音楽関係でも「日比谷音楽祭2020|開催中止で仕事を失ったスタッフへサポートを」などの支援プロジェクトが続々と立ち上がっている。
同じく、クラウドファンディング・サービスのMOTION GALLERYでも、「新型コロナウイルスに起因する、イベント中止・延期・代替開催及び、損害を受けた興行場・飲食店・宿泊施設等支援プログラム」として、「プログラムが適用となったイベントは、目標金額への到達の有無に関わらず集まった資金を受け取ることができるプロダクションファンディング(ALL-IN形式)が適用され、通常は国内最安値の10%の手数料となる所を、MOTIONGALLERY手数料が無料(5%→0%)となり決済手数料(5%)のみでクラウドファンディングの実施が可能となります」と発表している。
他にも、音楽著作権管理事業者のNexToneは、COVID-19感染拡大に伴う著作権者(ミュージシャン等)の支援策として、同社と著作権管理委託契約を結ぶ著作権者に対して、著作権使用料の前払いを行うという。通常は、四半期ごとに、その期間利用された楽曲の著作権料を分配しているが、今回の支援策では、分配時期を待たずに、前払いに応じるとのこと。2018年4月から2020年3月までの四半期8回分の著作権使用料分配において、NexToneからの四半期1期あたりの平均分配額が3万5千円以上の実績がある委託契約者が対象となるという。申込受付期間は、6月末日までとなっているが、申込の状況によっては、期間中に受付を締め切る場合もあるとのこと。