MQAは4月7日からMQA音声でのHD映像コンテンツを配信しているが、新たに、日本の高音質レーベル「UNAMAS」の二つの映像コンテンツを公開した。MQAの独自の特徴である、音のにじみが少ない、コンパクトなファイルサイズ、再生の幅広い互換性によって、HD映像を最高のオーディオ音質で提供している。

 公開されている映像コンテンツは、日本プロ音楽録音賞複数受賞のレコーディング・エンジニアのMick沢口氏が、軽井沢の大賀ホールで収録したシューベルトの‘死と乙女’(‘Death and the Maiden’)の抜粋版と、バッハの‘フーガの技法’(‘The Art of Fugue’)の第1楽章の演奏の映像だ。

 Mick沢口氏は、「UNAMASレーベルは、2014年からMQAで音楽をリリースしています。私はMQAの理念や精確なサウンドが好きで、本物のMaster Qualityだと思っています。MQA音声付きHD動画は大きな前進です。この時期、自宅で安全に過ごしながらこのビデオをお楽しみください!」とコメントしている。

 また、またAV評論家の麻倉怜士氏は、「MQAが第3章に入った。第1章はダウンロードでの超高音質デジタル音声ファイル。第2章はストリーミング。ロンドンのスタジオからMQAで生中継されたjazzは素晴らしかった。そして迎えた第3章はHD映像とのコラボレーションだ。MQAの表現力は音楽ライブ作品を活性化させる。ライブの興奮をさらに昂揚させてくれる。ダウンロード、ストリーミング、映像音声の革新……、MQAの快進撃から目を離せない。」とコメントした。

 先月からMQAは、BME Sessionsのライブストリーミングに参加したジャズの若き巨匠のTheon Cross、エレクトロ/ソウルのNoya RaoなどのSXSWに出演を予定していたアーティストのパフォーマンスを、MQA音声付きHD動画で公開している。

 また、ノルウェーの高音質レーベル「2L」で知られるグラミー賞受賞のMorten Lindbergも、MQA音声付きHD動画のビデオを提供しているという。’Et Misericordia’は、同社からリリースされたKim André Arnesenのグラミー賞受賞のアルバム『Magnificat』の第4楽章となっている。

 UNAMASレーベルのシューベルトの‘死と乙女’やバッハの‘フーガの技法’は、ハイレゾ音楽配信サイトのe-onkyoから、MQA音源としてダウンロード購入できるという。MQA対応製品で再生すると、折り畳まれていたハイレゾ音域を展開し、オリジナル・マスター・サウンドをそのまま聴くことができる。 この2曲はMQA-CD「The Sound of Ohaga Hall Best Selection」にも収録されているとのこと。