あらゆる音楽企業が参入を目指しているメタバース分野。先進性あるアーティストやレーベルは、既に取り組みを始めていますが、中でも多いのはメタバース空間でファンとアーティストがリアルタイムでインタラクションを楽しむバーチャルライブやバーチャル・リリースイベントの開催は、トレンドの一つとなりつつあります。そしてメタバース関連のスタートアップは、バーチャル空間やWeb3.0のユーザー間で音楽を利用してもらうための技術開発が進んでいます。

メタバース向けのSNSプラットフォームを開発するスタートアップ、XRSpaceは、カラオケ形式の音楽メタバース「PartyOn」を中国でローンチしました。XRSpaceでは、中国で人気の楽曲やTikTokで話題の楽曲や音楽動画に合わせて歌ったり、ユーザー同士でイベントを開催できる空間を提供していきます。17,000曲以上の楽曲や動画のライセンスが取得済みで、ユーザーはリアルタイムで好きな動画や歌詞に合わせて歌ったり、コミュニケーションができるようになっています。カラオケ機能のソリューションにはMetaKTVが導入されています。PartyOnは、一般ユーザーが参加しやすいカラオケやチャット、ダンスを低遅延で実現させる技術に特徴があり、高価な専用機材を用意することなくインタラクティブ性高いライブパフォーマンスを生み出すことに焦点を置いています。

メタバース向けのプラットフォームでは、昨今「Friends」「Party」「Co-Op」といった、リアルタイムで複数人が参加できるマルチプレーヤー用のソーシャル機能が人気です。また、メタバースに対応するゲームやコンテンツにも「マルチプレーヤー」モードが増えており、一人でプレイするゲームや、配信者や企業が一方的にコンテンツ配信するライブイベントに留まらない、ソーシャル機能の追加がトレンドになっています。PartyOnのカラオケメタバースもまたマルチプレーヤーが基本であるだけに、今後増えるであろうメタバースのユーザー向きな音楽コンテンツと言えるでしょう。