音楽ストリーミングサービスの領域では昨今、アーティストのライブ配信が世界的なトレンドになりつつあります。
フランスのDeezerは先日、マルセイユのスタッド・ヴェロドロームで開催したフランスで最も人気あるヒップホップアーティスト、Julのコンサートを、Deezer独占でリアルタイム配信しました。
Julは自身のヒップホップ・レーベル「D’or et de Platine」で楽曲制作を行うインディペンデント・アーティストで、2021年のアルバム「Demain ça ira」が同年フランスでの年間売上では8位、シングル「Bande Organisée」は年間売上4位を記録しています。
他にもシングル「La Seleçao (feat. Jul & Naps)」が年間9位に入るように、フランス国内で人気を博すアーティストです。Deezerによれば、Julは同プラットフォームで2015年以降、毎年最も人気あるアーティストの一人です。Julのレーベルの世界配信はフランスのディストリビューターのBelieveが担当しています。
6万人以上を動員したスタジアム・ライブを独占配信したDeezerの今回の実績は、ユニーク視聴者は171万人以上、ピーク時視聴者は43,734人、視聴総数は771万以上でした。
ライブ配信はアプリとブラウザで同時に行われました。Deezerがアーティストのライブ配信を行うのは今回が初めてですが、ライブビジネスや動画領域において、DreamstageとDriiftのライブ動画配信スタートアップに出資しており、音楽配信に加えてライブ動画を強化する戦略を示唆しています。