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TikTokは、最大60分の動画投稿をテストしている模様です。一部のTikTokユーザーは長尺動画を投稿できるテスト機能へ招待されています。動画投稿は、アプリまたはデスクトップから投稿できます。

この新しい取り組みは、TikTokが多様化する動画フォーマットに対応するための戦略転換を意味します。ここ数年で、TikTokは投稿できる動画時間の上限を徐々に引き上げてきました。2021年には3分、2022年には10分に、投稿動画の尺が伸びました。一方、2023年10月には15分、今年1月には30分動画の投稿機能のテストを始めました。

こうした一連の長尺動画への動きは、TikTokが、最大の競合相手であるYouTubeに対抗するためで、長編コンテンツを投稿する動画クリエイターをTikTokに取り込むための対応と見られます。多くのクリエイターは、TikTokにショート動画クリップを投稿し、YouTubeにフル尺動画や長編動画を投稿しています。

一方、YouTubeは2020年以降、TikTokの代名詞であるショート動画に対抗するため、「YouTubeショート」を導入し、ユーザーや動画クリエイターの投稿を促しています。このように、2つの巨大動画プラットフォームでは、長編動画とショート動画というカテゴリーが融合し始めており、マルチフォーマット対応がサービス内で進んできました。60分の尺は、テレビ番組やコンサート、音楽フェスのパフォーマンスなど、音楽に関する様々な動画に適しています。アーティストとより長く、没入感高くエンゲージしたいスーパーファンにとって、長尺動画は魅力的なフォーマットです。また、クリエイティブ性の高いアーティストや、アーティストファン拡大を狙いたいレコード会社にとって、様々な長さの動画フォーマットを実験できる機会が広がります。

TikTokは、長編コンテンツの投稿機能を一般公開する予定は現在は無い、としています。