音楽出版ビジネス大手のソニー・ミュージックパブリッシングは、Spotifyに対して、訴訟を起こす可能性を示唆しています。同社はSpotifyが米国で実施した、作詞作曲家と音楽出版社に対するロイヤリティ支払いを減額する最近のプラン変更を強く非難しています。
この問題は、Spotifyは、現行のプレミアムプランに音楽とオーディオブックを組み合わせ、バンドルとして再分類したことで、作詞作曲家や音楽出版社に支払われるメカニカル・ライセンス料 (録音権)を引き下げたことが、米国業界からの強い反発を引き起こしました。
Spotifyがバンドルプランで支払う低い分配料率を問題視、音楽出版の業界団体NMPAが反対
ソニー・ミュージックパブリッシングのCEOであるジョン・プラット (Jon Platt)は、同社の作詞作曲家に向けた書簡において、同社はSpotifyに対して同意することなく、行動を起こす準備がある、との見解を述べました。プラットは、バンドルは2022年に行われた米国著作権使用料委員会 (CRB Phono IV)で合意した基準を満たしていない、と主張しました。CRBで決定した著作権支払いの中には、バンドル・プランの割引が認められていますが、今回のプランは該当しないとの考えを示しました。
プラットによると、2024年3月分から、作詞作曲家が受け取る録音権支払いは約20%減額されています。
ソニー・ミュージックパブリッシングは、全米音楽出版社協会(NMPA)と協力し、CRB Phono IVで決定した料率の実現するため、あらゆる選択肢を検討しています。また、NMPAは、Spotify上には無許諾の動画、歌詞、ポッドキャストが配信されていることを通告しました。これらの指摘は、Spotifyから作詞作曲家に対して、適切な支払いが行われる上での重要なステップです。