Spotifyは、ポッドキャスト番組のリスナーが配信者やコンテンツクリエイターと直接繋がるためのコメント機能を導入します。この新機能によって、Spotifyユーザーは、好きなエピソードページにコメントを残すことが出来るようになります。配信者やクリエイターは、リスナーのコメントに対して、返信や「いいね」でリアクションすることが可能になります。表示するコメントの承認機能や、コメント投稿を許可するオプトイン・アウト設定も提供されます。新機能は、今後、数カ月で全Spotifyユーザーに拡大される予定です。
今回、Spotifyが追加するコメント機能は、YouTubeやInstagram、TikTokなど、SNSアプリと同じソーシャル機能を、Spotifyアプリ内で実現できることを意味します。Spotifyは、ポッドキャスト配信者がリスナーと再生以外で交流できるよう、Q&Aや投票機能を2021年から提供してきました。Spotifyによれば、2024年だけで、900万人以上のユニークリスナーが、Q&Aや投票を利用しており、これらの機能利用数は、前年比で80%増加しました。
コメント機能を導入した狙いについて、Spotifyのポッドキャストプロダクト担当副社長であるマヤ・プロホフニク (Maya Prohovnik)は、「コメント機能は、ポッドキャスターとSpotifyリスナーの双方から長く要望されていた機能です」と述べています。「ポッドキャストは、歴史的に一方的なフォーマットでした。私たちは、以前から投票やQ&Aなど、インタラクティブ機能を提供してきましたが、リスナーからはより直接的に繋がるための方法を求める声が挙がっていました」
音楽の再生で、Spotifyアプリにコメント機能が将来的に導入されるかどうか、大きな関心が高まります。ソーシャル機能やインタラクション機能を導入している、音楽ストリーミングサービスは、多くありませんが、例えば、中国のNetEase Cloud Musicでは、ファンが新曲や最新アルバムについて議論出来る、コメント機能が活発に利用されています。プロホフニクは、TechCrunchのインタビューで、アーティストページにコメント機能を追加することについてコメントを避けましたが、次のように述べました「コメント機能をSpotify上で他のフォーマットに拡張する可能性も見えます。私たちは、常にフォーマットや、クリエイター、アーティストにとって最適な取り組みを行いたいと考えています」
音楽配信でコメント機能が導入されれば、スーパーファンやファンコミュニティは、「再生」以外でアーティストを盛り上がることが可能になるでしょう。しかし、コメント・モデレーションの課題も浮上してきます。スパムや不適切なコメントをいかに管理するか、対応するための仕組みが重要になるでしょう。