グーグルの親会社であるアルファベットが、2024年Q2(4-6月期)決算を発表しました。YouTubeの広告売上は、前年期で13%増の86億6300万ドルに達し、引き続き、二桁成長と、動画市場における強力な存在感を示したものの、アナリストの予測 (89億3000万ドル)は下回りました。
YouTube MusicやYouTube Premium、さらにはYouTube TV、NFL Sunday Ticketなどを含めたサブスクリプション・プラットフォーム・デバイス事業は、前年比14%増加して93億ドルの売上に達しました。アルファベットは、通常、サブスクリプション事業の収益を分類して報告していません。
アルファベットのスンダー・ピチャイCEOは「YouTubeは明確な戦略に重点を置いています。クリエイターと大勢の視聴者を繋ぎ、広告とサブスクリプションを通じて彼らのビジネスを成功に導く一方で、広告主が求める視聴者にリーチできるよう支援しています」と述べました。
昨今、YouTubeでは、クリエイター向けのツールの開発、YouTube Premiumなどサブスクリプションサービスにおける機能やコンテンツの拡充などで、ユーザーのエンゲージメントと収益を同時に向上させようとしています。
また、ピチャイは「YouTubeショートとコネクテッドTVによるYouTubeの視聴数が昨年、倍増したことを指摘し、クリエイターが動画に字幕を追加したり、通常の動画をYouTubeショートに変換しやすくなっている点にも触れ、動画クリエイター寄りな機能を強化していることも示しました。
グーグルのチーフ・ビジネス・オフィサーであるフィリップ・シンドラー (Philipp Schindler)は、コネクテッドTVでのYouTube視聴数は過去3年で130%以上増加していると述べ、スポーツを含む複数のカテゴリーでは、前年比30%増加しているとも付け加えました。
YouTubeは、NetflixやAmazon、Disneyなど競合他社プラットフォームと、動画配信市場のシェアを争っています。データ会社のニールセンが発表した、米国における6月のTV視聴のレポートによれば、1位のDisney(シェア10.8%)に次いで、YouTubeはシェア9.9%で2位を維持しています。