イギリスでエンタテインメント分野のデジタル・フィジカル小売店、ストリーミングサービス企業を代表する業界団体「デジタルエンターテインメント小売業協会」(ERA)が発表した2024年上半期のレポートによれば、イギリス国内での音楽売上は、前年同期比で7.9%増加し、1億6380万ポンドに達しました。
これは、レコード、CD、ダウンロードの売上成長を指しており、サブスクリプションや広告付き再生サービスの売上は含まれません。レコード売り上げが最も大きく、前年比13.5%増の8630万ポンド、CD売上は3.2%増の5790万ポンド。これらは、フィジカル音楽商品の売上が伸びている近年の音楽市場の傾向を裏付ける新しい数値です。フィジカル音楽が伸びた要因は、テイラー・スウィフトのフィジカル商品と、毎年4月に開催するレコード・ストア・デイでの売上が牽引しました。
7.9%という成長率は、イギリスのエンタテインメント商品の主力であるビデオゲームと映像作品の売上を超える成長率でした。ビデオゲームは29.4%減少 (サブスクリプションを除く)。DVDやブルーレイ、動画ダウンロード、デジタルレンタルなどの映像作品は5.4%増加に留まりました。
ただし、音楽はビデオゲーム、映像作品と比べて、より小規模な市場です。今年上半期の売上高では、音楽の1億6380万ポンドに対して、ビデオゲームは3億4860万ポンド、映像作品は2億1370万ポンドと、音楽が最小であることが分かります。