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DIYアーティスト向けのセルフサービス型音楽ディストリビューターの「DistroKid」は、2024年11月、従業員37名のレイオフを実施しました。これは、DistroKid従業員の約40%の削減で、対象はアーティストリレーション、カスタマーサポート、品質管理、品質保証エンジニアチームが影響を受けました。DistroKidは削減したサポート業務をフィリピンにアウトソースする決定を行いました。また同社の従業員の勤務形態は、ほぼ全員がリモート勤務に変わりました。

しかし、この人員削減には、同社の労働組合である「DisroKid Union」に所属する社員の50%が含まれていることが明らかになったため、同社は現在も組合側から圧力を受け続けています。解雇された従業員には、団体交渉委員会のメンバー7名のうち5名も含まれていたことが、組合側からの批判を高める要因となっています。これらの決定に対して、組合側は異議を唱えてきました。

DistroKidスタッフ組合が加盟する全米放送従業員・技術者協会 – 全米通信労働者組合 (NABET-CWA)の支部長のビル・ボアーズ (Bill Bores)は、Billboardの取材に対して、DistroKid経営陣との団体交渉が遅れていることや、米国のスタッフがフィリピンの外部企業に置き換えられた解雇問題について答えています。DistroKidでは、2024年4月、従業員の63%の支持を集め従業員組合が設立されました。しかし、それ以降、従業員は現在まで、雇用契約が締結されないまま、勤務を続けています。

ボアーズは、DistroKidに対して改善を求める申し立てを全米労働関係委員会 (NLRB)に行いました。しかし、トランプ大統領がNLRBの委員会メンバーを解任したことで、団体運営に必要とされる最低人数を下回ってしまったため、NLRBは機能停止状態に陥っています。現在NLRBは、組合の認証や、苦情申し立ての審議、法的措置を審理できないため、ボアーズはメディアを通じて、DistroKidに交渉の席に戻るよう促しています。同氏は、DistroKidと従業員が契約締結に期待しています。

同じDIYアーティスト向けディストリビューターでは、CD Babyも2024年12月に大規模なレイオフを実施し、アーティストサポートやカスタマーサポートを担当するクリエイターサービス部門の従業員を解雇しました。