フェイスブックが2018年度の決算報告書を発表した。四半期売上高は、前年同期比30%増の169億1,000万ドル(約1兆8,550億2,700万円)となり、2018年第4四半期の純利益は68億8,000万ドル(約7,547億7,040万円)となった。第4四半期において、モバイル広告がフェイスブック全体の売上高の93.5%を占めている。
昨年一年間で、フェイスブックは、前年比37%増となる、558億ドル(約6兆1,215億3,900万円)以上の収益を上げた。2018年末時点で、月間アクティブユーザー数は23億2,000万人、日間アクティブユーザー数は15億2,000万人となった。
フェイスブックの成長は好調だが、現在、同社による市場調査アプリがアップルとの間で問題となっており、アップルがフェイスブック向けに提供していた社内向けアプリの配信機能を停止したという。
これは、フェイスブックが、App Storeの外で配布した「Facebook Research」という名前のアプリを通じて、スマートフォン所有者から、個人データを収集していたことが発端となっている。
このアプリは、App Storeを経由せずに配布が許される、社員が開発や試験などに使う目的で用意されている企業向け証明書を悪用し、社外にアプリを配布していたという。
企業向け証明書は、名前通り、「企業の従業員だけが使用すること」を目的とした特別なアプリ配布方法であり、アップルは、これが明らかなアップルとの規約違反であると主張している。
アップルは、企業向け証明書を悪用してアプリを消費者に配布した開発者は、証明書が例外なく失効するとコメントしている。これにより、「Facebook Research」だけでなく、インスタグラムやメッセンジャー、フェイスブック自体のアプリの従業員向けアプリも影響を受けているとみられる。
この事件が発覚してから、グーグルも同じ方法で独自のデータ調査アプリを配布していたことを謝罪した。今回の話題はメディア上でも大きく取り上げられているが、アップルが、このように簡単にスマートフォン上でプログラムが実行されるのを止めることができることについても、懸念が上がっている。どちらにせよ、今回の件に関しては、アップルの行動は正当化されるだろう。