タイ最大の音楽・エンターテインメント・メディア企業「GMMミュージック」は、タイの証券取引所への上場の準備に入りました。GMMミュージックは、IPOで26%分、2億2880万株を公開予定です。
同社は、GMMミュージックの親会社であるGMMグラミーは、63.55%の株式を保有し、引き続き、同社最大の株主にとどまります。
中国のテンセント・ミュージック・エンタテインメント (TME)が、GMMミュージックの株式10%を保有しています。TMEは今年6月、7000万ドルでGMMミュージックの株式を取得しました。この取引で、TMEは現金で4500万ドルを支払い、タイの音楽ストリーミングサービス「Joox Thailand」の株式30%をGMMグラミーに譲渡しました。
タイの音楽市場は、世界でも成長が見える市場の一つです。2023年にユニバーサル ミュージック グループはタイでのプレゼンスを拡大する目的で、同国のRS Groupの株式を取得。カタログ楽曲戦略や、ローカルアーティストのA&Rを強化しています。Spotifyによれば、タイの音楽や文化の人気は、近年、グローバル規模で拡大しており、勢いが加速している音楽ジャンルの一つとのこと。「T-POP Now」プレイリストは、過去5年間で3.5倍の再生数の伸びを記録するほど急成長を達成しています。こうした音楽市場への投資が加速することによって、タイ音楽の人気とアーティストの知名度は、タイ国内だけでなく、ヨーロッパや中南米など、世界各地に波及し始めています。