好きなアーティストの楽曲を聴きながら、ファン同士がオンライン・リスニングイベントで交流できるソーシャル音楽サービス「Hangout」が、Discordに進出しました。Hangoutは、かつて人気を博した「Tuentable.fm」の後継サービスです。2024年11月に正式ローンチした際にユニバーサル ミュージック、ソニーミュージック、ワーナーミュージック、Merlinのメジャー3社とインディーズとライセンス契約を交わし、大規模な楽曲の利用が可能になりました。

Discordの全ユーザーは、2月以降、Hangoutの1億曲以上の膨大な楽曲カタログをDiscordアプリ内で配信することが可能になりました。Discord内でリスニングイベントを開催したり、友人同士やファン同士が集まり、リリースイベントを主催するなど、音楽を活用したアクティビティとエンゲージメントの選択肢がより拡大します。

Discordに進出する音楽サービスは、Hangout以外にもあります。Amazon Musicは2024年8月、独自のリスニングパーティー・アクティビティをDiscordで開始しました。6月には、以前は非公式ながらも大人気だった音楽ボット「Rythm」がサービス停止後に正式なライセンス契約を獲得して復活しました。

Discordは2024年4月時点で2億人以上の月間アクティブユーザーを有する巨大なプラットフォームです。そして、音楽の利用の選択肢を広げ、エンゲージメントの高い音楽ファンを獲得したい音楽業界やストリーミングサービスにとって、新しい可能性の一つです。ですが、Discordに進出する音楽サービスがどのように収益化を図るかは今後の課題の一つと言えるでしょう。