今年4月、インスタグラムの経営陣が、ライブ配信から収益を得るための機能を実装する計画が進行中だと認めたことを報道した。そして、先日、インスタグラムは計画に関する最初の発表を行った。
「ファンにがライブ配信に参加して愛を示す新しい方法を提供するため、ライブ配信中に視聴者が購入できるバッジ機能を導入します」とインスタグラムは説明している。「バッジは、ライブ配信中、ユーザーの名前の横に表示されます。インスタグラム・ライブでバッジを購入したファンは、コメントで目立つように表示され、クリエイターのバッジ所有者リストへの掲載や、特別なハートへのアクセス権など、追加機能を解除することができます。」
本機能は、「ごく一部のクリエイターとビジネス」間で6月にテスト運用が始まるとのこと。早期アクセスをリクエストするためのフォームもある。今後数カ月以内に、アメリカ、ブラジル、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、トルコ、スペイン、メキシコに拡大予定となっており、残念ながら、今のところ日本でいつ利用可能になるかはわからない。
米テクノロジー・ニュース・ウェブサイトのThe Vergeは、インスタグラムのCOOであるジャスティン・オソフスキー氏からさらなる詳細を聞き出している。バッジは、0.99ドル、1.99ドル、4.99ドルから選択でき、テスト運用中は、クリエイターが全ての収益を保持することができるようにするという(ただし、インスタグラムは「このプロダクトを大規模に展開する際には収益分配を導入します」としている)。
また、インスタグラムは、長編動画のセクションであるIGTVにも広告を導入予定だという。ここでも、クリエイターは、収益の分配(55%)をうけとることができ、約200名のクリエイターがテスト運用に参加するとのこと。さらに、The Vergeのインタビューによると、インスタグラムは、より多くの人々がグッズを販売できるよう、ライブ配信における「ライブ・ショッピング」機能を拡張するとともに、ブランドコラボマネージャ・ツールを全ての米インスタグラム・クリエイターが利用できるようにする計画があるという。ミュージシャンの立場から考えても、歓迎すべき動きだと言えるだろう。
インスタグラムは、音楽プラットフォームとしての進化も遂げようとしている。別のニュースでは、フェイスブックのSpark AR Studioツールによって、インスタグラム向けに、音楽に反応する拡張現実(AR)フィルターを作成可能になることが発表された。「法的にライセンスされた自身の音楽ファイルをインポートするか、インスタグラムの音楽ライブラリに存在する何千もの無料楽曲から好きな曲を選んで使ってもらうことができます」とフェイスブックはブログで説明している。