「リーグ・オブ・レジェンド」は、eスポーツ界で最も人気のあるゲームの一つであり、開発元のRiot Gamesは、音楽周りでも興味深い動きを見せてきた。
2017年には、「リーグ・オブ・レジェンド」からバーチャル・メタル・バンドの「Pentakill」を生み出し、iTunesのメタル・チャートで1位を記録している。2018年には、Riot Gamesはまた別のバーチャル・アーティストとして、K-Popグループの「K/DA」を生み出し、グループの「Pop/Stars」という楽曲のYouTube公式ビデオの再生回数は2億7,700万回以上となっている。
今回、Riot Gamesは再び新しいバーチャル・バンドを生み出す動きを見せている。最新のバーチャル・バンドは「True Damage」と呼ばれており、キャラクターは「リーグ・オブ・レジェンド」から取られているものの、そのキャラクターの背後には、実在のミュージシャンがいるという。該当ミュージシャンには、ラテン・スターのBecky G、K-Popアーティストで(G)I-DLEのメンバーであるソヨン、アメリカのミュージシャンであり女優でもあるキキ・パーマーなどがいる。今回のバーチャル・バンドのジャンルはヒップホップであり、キャラクターには、ルイ・ヴィトンによってデザインされた衣装(ゲーム用語では「スキン」)もあるとThe Vergeは報道している。
ティザー動画はすでに「リーグ・オブ・レジェンド」のアカウントよりツイート(こちらとこちら)されており、公式予告動画は公開から一週間で、すでに230万回以上、YouTubeで再生されている。True Damageが実際の音楽とともにデビューしてどのような反響を受けるのか、今から注目が集まっている。デビューの日付は11月10日となっている。
「リーグ・オブ・レジェンド」は、バンドをプロモーションするための巨大プラットフォームとなっている。Riot Gamesは最近、「リーグ・オブ・レジェンド」のピーク時における同時プレイヤー数が毎日平均800万人となっており、世界最大のPCゲームとなっていることを発表した。
しかし、これは、eスポーツとしての「リーグ・オブ・レジェンド」の人気ベースに過ぎない。昨年11月に開催された、同ゲームのワールド・チャンピオンシップの決勝戦は、オンライン上でほぼ1億人の人々に視聴されていた。これは、True Damageのローンチのタイミングが慎重に決定された理由の一つでもある。今年のワールド・チャンピオンシップはすでに進行中であり、決勝戦は11月10日にパリで開催されるのだ。
K/DAは昨年の決勝戦の開会式で、驚異的なバーチャル+リアル・パフォーマンスを披露し、世界の注目を集めていた。そのため、今年のイベントでは、True Damageが特別な何かを用意していると考えるのが自然だろう。また、Riot Gameは、ディストリビューターのFUGAとも契約を結んでいるため、True Damageの楽曲はいずれ近い将来、ストリーミング・サービスでも利用可能になることが期待できるだろう。