SoundCloudが、「Repost by SoundCloud」と呼ばれる、新たな「マーケティングおよびディストリビューション・エンジン」をローンチした。「専門的なマーケティングおよび収益化サービス、そして、優先的なチャット・サポート付きの業界をリードする配信機能」を備えているという。
つまり、SpotifyやApple Music、TikTok、インスタグラムなどの、DSPおよびソーシャル・プラットフォームに楽曲を配信することを含め、「プレイリスト掲載のために楽曲を宣伝し、プリセーブ・キャンペーンを立ち上げ、YouTubeにおけるコンテンツを申し立て、コラボレーターに支払いをする」機能を備えて、SoundCloudがアーティストのデジタル・ディストリビューターになる計画だと言える。
本プログラムに参加するアーティストは、SoundCloudのロイヤリティは100%、他サービスのロイヤリティは80%維持することができる。
さらに、上位プラン「Repost Select」もあり、「参加するアーティストのキャリアを加速させる専門家チーム、高品質なプロモーションの機会、カスタムの音楽サービスおよびラジオ局における優遇、および、1,000万ドルの新しいアーティスト・アクセラレータ・プログラムからの資金提供検討」などが含まれるという。
昨年の初頭から、SoundCloudはFUGAとのパートナーシップを通じて、他DSPに音楽を配信しており、完全に新たな動きとは言えないが、非常に興味深い戦略転換だと言えるだろう。
また、SoundCloudは、新型コロナウイルス対策支援策として、クリエイターが、プロフィール・ページに、ボタンを追加する機能をローンチしており、Kickstarter、Bandcamp、Patreon、PayPalなどのプラットフォームを介して、ファンがアーティストに直接的な財政支援を提供できるようにしている。
他にも、SoundCloudは、クリエイターをサポートするために、1,500万ドル(約16億3千万円)を用意したと発表している。そのうち、500万ドル(約5億4,300万円)は、SoundCloud上でより多くのストリーミング再生数を促進するための「無料プロモーション・サポート」に使用され、「#GetMorePlays」というハッシュタグとともに楽曲をアップロードしたアーティストの中から、毎週五組を選出するという。また、残りの1,000万ドル(約10億8,700万円)は、「Repose by SoundCloud」のディストリビューション・プランを利用するインディペンデント・アーティスト向け「アーティスト・アクセラレータ・プログラム」で活用されるという。