グローバル企業でなくても、日本の音楽が、国外で聴かれるようになるためには、海外の音楽再生事情を理解する必要があります。どんな層が、何のメディアを通じて、音楽に触れているかに関する情報は、音楽ビジネスを拡大したい人にとっては、常に気になるはずでしょう。
イギリスのリサーチ会社、Ofcomは、エンタテインメント・メディアに関する年次レポートの最新版「Media Nations 2024」を発表しました。同レポートは、イギリス在住の16歳以上を対象に、オーディオ、動画、TV、ラジオなどのコンテンツ消費に関する調査結果です。この中で、イギリスにおける音楽再生や、動画再生で利用するメディアに関する多くのデータを公表しました。
有料無料を問わず、音楽再生で利用するサービスに関する質問では、16歳以上で最も人気だったのはSpotifyで61%、2位はYouTubeで48%が、同サービスを利用すると答えました。Amazon Musicは29%、BBC Soundsは18%、Apple Musicは15%と続きました。一方、16歳から34歳の若年層を含むと、Spotifyは70%、YouTubeは51%、Apple Musicは20%と利用率が上昇しました。Spotifyは、ポッドキャスト再生においても、最も人気あるプラットフォームでした(37%)。
15歳から34歳の若年層では、74%が毎週、音楽ストリーミングサービスを利用しています。また、55歳以上でも、過去5年で、利用は13%から28%と、2倍以上増加しました。音楽ストリーミングの利用が、あらゆる世代まで、拡大していることを示しています。
最も多く時間を費やす音楽ストリーミングサービスでは、Spotifyプレミアムが最も人気で58%。Spotifyフリーが12%、Apple Musicが11%、Amazon Prime Musicが6%、その他のサービスは9%でした。16歳から34歳になると、Spotifyプレミアムは67%まで上昇する一方、Spotifyフリーは11%に減少。その他のサービスも減少していることが分かり、若年層におけるSpotifyプレミアム普及の高さが目立ちます。レポート全文はこちらでご覧頂けます。