世界最大の人口を抱えるインドで、Spotifyは着実に成長していることが見えてきました。インドのリサーチ会社Toflerによれば、Spotifyのインドにおける収益は、2023年度は前年比86%増加し、167億ルピーに到達しました (約32億円、1ルピー1.93円換算)。サブスクリプションの収益は66%増加し、88億ルピー (約17億円)に達しました。広告売上は91%増加し、63億ルピー (約12億円)と、いずれの領域も、大きな成長が見られました。また、損失額は縮小して、344億ルピー (約66億円)の赤字を計上しています。
リサーチ会社Redseet Strategy Consultantsによれば、Spotifyはインドで最大の音楽サブスクリプションサービスであり、音楽サブスクリプション再生の26%を占めていると発表しました。
Spotifyは2019年にインド市場に参入して以来、5年間でその存在感を急速に拡大してきました。インドでは過去2年でユーザー数が3倍に増加しています。全世界のSpotifyにおいて、インドは最も成長が早い市場の一つとなっています。
加えて、世界でリスナーが着実に増加しているインド音楽のグローバル展開にも、注目が高まっています。Spotifyは、2023年に、全世界で、インド音楽の再生数が85%増加したことを発表しています。また、Spotifyインドにおいて再生される音楽の70%以上が、地元アーティストやレーベルの音楽となっています。インド音楽に対する高い消費意欲が、Spotifyプラットフォーム上で高まることで、同国の音楽やアーティストへの需要が、グローバル市場へさらに伝播しています。インドは、IFPIが発表した「グローバルレポート2024」において、2023年の全世界での音楽市場規模ランキング (売上ランキング)では、世界14位まで上昇してきました。