IFPI(国際レコード産業連盟)が年次レポート「Global Music Report 2018」を発表した。レポートによると、2018年、世界の録音原盤収益は9.7%成長したとのことで、ストリーミング収益は、CDとダウンロードの収益減少を埋め合わせる以上の力強い成長を見せているという。
2017年には174億ドル(約1兆9,378億8,150万円)だった録音原盤総収益は、昨年191億ドル(約2兆1,272億1,500万円)まで成長し、録音原盤市場は世界的に四年連続の成長となった。
2018年、世界的なストリーミング収益は34%成長の89億ドル(約9,912億1,525万円)となり、全収益の47%を占めた。ストリーミング有料プランからの収益は32.9%成長し、およそ71億ドル(約7,907億4,475万円)となり、全収益の37%を占めるようになっている。
IFPIによると、昨年末時点で、ストリーミング・サービスの有料会員数は2億5,500万人いたという。2017年末時点の1億7,600万人から44.9%の成長だ。
フィジカルの売り上げは、前年比10.1%減となる47億ドル(5,234億5,075万円)となった。つまり、2001年の233億ドル(約2兆5,949億8千万円)から、フィジカルの音楽市場は80%近く価値を失ったことになる。IFPIによると、フィジカル内では、2018年、アナログレコードの売上が6%増加したと言う。
ダウンロードの売上とストリーミング以外のデジタル収益は21.2%減の23億ドル(約2,561億5,675万円)となった。一方、放送局や公共の場での音楽使用をカバーする演奏権からの収益は9.8%成長の27億ドル(約3,007億575万円)となり、広告やテレビ番組、映画、ゲームなどにライセンスされた音楽のシンクロナイゼーション収益は、5.2%成長の4億ドル(約445億4,400万円)となっている。