アジアのスポーツおよびエンタテインメント業界向けカンファレンスである「All That Matters」で、テンセント・ミュージックの今後の可能性について、興味深い話が出た。AI音楽はそのうちの一つだ。
ビルボードは、テンセント・ミュージックのCEOである彭迦信氏のコメントを報じている。報道によると、「テンセント・ミュージックには、音楽を作成するためにAIを使用しようとしているスタッフがいます。これは、将来的にAIやロボット、マシーンが人間を置き換えることになるかどうかという問題に繋がる、非常にデリケートなトピックです。効率は上がるでしょう。我々はテクノロジーを使用して音楽業界を改善する最前線に居続けられるよう、多くのリソースを割いています」とのこと。
AIで生成された音楽が「効率」を向上させるという話は、多くのミュージシャンや作詞作曲家の間に大騒ぎを巻き起こすこと間違いなしだが、テンセントは、どちらかというと、音楽とゲーム事業間のクロスオーバーについて考えているようだ。例えば、バーチャル・アイドルとして、オリジナルの(AI生成による?)音楽付きのキャラクターを作ることなどだ。
別のニュースでは、CNBCが、テンセント・ミュージックが現在のところ計画していない領域である、カラオケ・アプリ「WeSing」の国際展開について報道している。WeSingは現在、中国以外にも、東南アジアの数カ国で利用可能となっている。テンセント・グループのバイス・プレジデントであるデニス・ハウ氏はCNBCに、展開を広げる前に、現在利用可能となっているフィリピンやインドネシア、タイ、マレーシアなどの市場でWeSingを確立させることに専念したいと考えていると語ったとのこと。