中国の音楽サービス最大手、テンセント・ミュージック・エンタテインメント (TME)は、QQ Music、Kugo、Kuwouの音楽サブスクリプション利用者がさらに成長したことを、最新の決算で明らかにしました

TMEの音楽サブスクリプション・サービスを利用する人は、2023年末の1億670万人に対して、1億1350万人に増加。

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2024年1月から3月の3カ月で有料ユーザー数が680万人増加し、これは同社の四半期では最大の純増数でした。

TMEは、音楽ユーザーの獲得の要因について、レコード会社との連携強化による、音楽ライブラリの拡充や、新曲の先行配信施策などのプロモーション、Dolby Atmos対応した人気アーティストの配信、自社制作のオリジナルTVドラマ・サウンドトラックなどを挙げました。

また、ユーザー参加型のコンテストや、有料会員向けの認証バッジなど、新しいリワード・プログラムや、インタラクティブ機能の強化で、ゲーミフィケーション化に成功しています。

旧正月を狙ったプロモーションも成功し、予想を上回る有料会員獲得に繋がりました。

さらに、音楽プロモーションの精度を高めてくれる大規模なオーディオモデル、音楽発見を楽しく、魅力的で便利にするAIアシスタントも導入しました。

音楽サブスクリプション事業の売上高は、前年比39.2%増で36.2億元 (約783億円)。

音楽サービス全体の売上高は、43%増の50.1億元 (約1083億円)。音楽サブスクリプションの売上が音楽サービスでは72.3%を占めるほど好調だったことに加えて、広告型無料サービスも売上に貢献しました。

ただし、これまで主流の収益源だったソーシャルエンタテインメント事業は苦戦しています。

売上高は49.7%減で17.6億元 (約380億円)。オンラインカラオケ・アプリや、ライブ配信アプリなどは、中国政府の規制の影響を受けており、他社プラットフォームからの追随も激化したことで、売上はほぼ半減しました。

TMEの2024年第1四半期の総売上高は、3.4%減の67億7000万元 (約1465億円)でした。