アプリ分析企業のSensor Towerが、2019年のアプリ市場に関する年末レポートを発表した。レポートによると、2019年アップルおよびグーグルのアプリストアにて、最もダウンロードされたアプリは、第一位のWhatsAppに続いて、第二位がTikTokだったとのこと。
Sensor Towerは詳細について、次のように発表している。「バイトダンス社のソーシャル動画アプリTikTokは、7億3,800万回以上ダウンロードされ、世界全体で、2018年の売上の5倍以上となる、1億7,700万ドル近くの総収益を挙げた。TikTokはこれまでに、16億5千万件以上のダウンロード数を記録しており、2019年に追加された新規ユーザー数は、2018年の6億5,500万人から13%の成長を記録した。昨年4月下旬には、インドでアプリが実質禁止されたにも関わらず、インド市場のインストール数は、全体の44%を占める3億2,300万件にも上り、TikTokのダウンロード数を牽引する形となった。ちなみに、2018年におけるインドのTikTokインストール数は1億8千万件、全体の27%のシェア率となっていた。」
また、Sensor Towerによると、2019年、インドに続いてTikTokダウンロード数が多かった国は中国となっており、全体の7%を占める結果となったとのこと。しかし、この数字には、中国における、グーグル以外のアプリストアの統計が含まれていないことには注意する必要があり、実際の中国におけるダウンロード数はさらに膨大であると予測できる。
ちなみに、TikTokに続いて最もダウンロードされたアプリは、メッセンジャー、フェイスブック、インスタグラム、YouTube、スナップチャットとなっている。とはいえ、これらはTikTokよりも歴史の長いアプリであるため、2019年が始まる以前に、すでに何億台ものスマートフォンにインストールされていたことは確かと言えるだろう。また、Sensor Towerのリストでは、Spotifyが12位、YouTube Musicが13位となっている。さらに、アプリのパブリッシャー・ランキングでは、フェイスブック、グーグルに続き、中国バイトダンス社が3位となったという。
Sensor Towerのレポートは、他にもTikTokに関連する統計を明かしている。レポートによれば、2019年におけるTikTokの「初回」ダウンロードの45%近くを、インドが占めていたという。また、TikTokの四半期ごとのダウンロード数においては、ブラジルがアメリカと中国を追い抜いたとのこと。ただし、中国は、昨年最終四半期における、TikTokの収益(アプリ内課金)全体のうち78%を占める結果となっている。中国のiOSユーザーによるTikTokでの消費額は1億2,290万ドルとなり、2019年における市場シェアの69%を占めた。ちなみに、米ユーザーの消費額は3,600万ドル、市場シェアは全体の20%だったとのこと。