ワーナーミュージック・グループは、南アジアの事業のさらなる強化を目論んでいます。
先日、同社は「ワーナーミュージック・サウス・アジア」を新たに設立しました。
バングラデシュ、パキスタン、スリランカ、ネパールを含む同地域のアーティストと音楽に特化して、ローカル市場の音楽ファンをターゲットにした取り組みと、南アジア出身アーティストの世界進出を行います。
ワーナーミュージック・サウス・アジアは、ドバイを拠点とし、ワーナーミュージックのエマージング・マーケット (新興音楽市場)部門の下で、ジェイ・メータが統括します。
インドを含む南アジアは、世界の音楽市場の中で、今後大きな成長が期待される市場です。パキスタンは、人口2億5000万人以上を有し、急成長中の音楽市場の一つです。
また、国外に住む人も多いため、同地域の言語で歌われる音楽は、カタログ楽曲を含めて、世界規模でのコンテンツ消費が期待できます。また1億7000万人以上が暮らすバングラディシュは、これから開拓が進む音楽市場の一つと見なされています。
ワーナーミュージック・インドは、2023年始め、インドのレコード会社でデジタルメディア会社のDivoの株式を過半数取得しました。
Divoが所有するカタログ楽曲の中には、スリランカで使用されるタミル語の音楽も含まれています。
今年1月には、ワーナーミュージックは、パキスタンの音楽会社のGiraffeと提携を結びました。
Giraffeの協力によって、ワーナーミュージックは、世界的なヒットの可能性ある南アジア出身アーティストの発掘と育成への参入が実現しました。
Giraffeは現在、パキスタンで人気の音楽番組「Coke Studio」を制作しています。同番組のYouTubeチャンネルは1500万人以上の登録者を獲得するほどの巨大メディアプラットフォームに成長しています。ワーナーミュージックとGiraffeは共同でCoke Studio Pakistanのシーズン15を制作していきます。