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先日、ワーナーミュージック・グループは、フランスを拠点にグローバルサービスを展開するディストリビューターのBelieveに対して、買収提案を行う意向を示しました。ワーナーミュージックは、Believe創業者でCEOのデニス・ラデガイリー、投資会社EQTとTCVの3者で構成されたコンソーシアムが進めているBelieve株式取得交渉に参入したい考えです。

これに対してBelieveの取締役会は、ワーナーミュージックに提案の提出を要求しました。提案の締め切りを4月7日。提案を進めるために、取締役会は、ワーナーミュージックに対して「適切な守秘義務を負うことを条件に」、前述のコンソーシアムに提供されたBelieveの内部情報と同レベルの情報を含むデータルームへのアクセスを提供することで合意しました。

これが、なぜ重要なのでしょうか? Believeの取締役会は、ラデガイリー率いるコンソーシアムの買収提案の整合性を検討するため、フランスの金融規制機関である金融市場庁 (Autorité des Marchés Financiers、AMF)に判断を委ねていました。

AMFは、結論として、Believe買収でワーナーミュージックを締め出すことはできない、と宣言しました。そして、コンソーシアムが以前、Believeへ提案した条件の放棄は、フランスの公共入札法および買収規制の「公平性、透明性、自由な入札と応札」を侵害すると結論付けました。このAMFの判断の元、Believe取締役会はワーナーミュージックの提案と、データルームへのアクセスを許可しました。

ワーナーミュージックが非公式に提案したのは、1株17ユーロでの買収でした。これに加えて、Believeへの戦略的支援、財務的安定の提供、新市場への参入の支援なども提案しています。