
韓国のKorea JoongAng Dailyは、グーグルは韓国においてYouTube PremiumからYouTube Musicを除外する新たなプレミアム・プランの提供を検討していると報じています。これは、韓国の公正取引委員会 (FTC)が、YouTube Premiumのバンドルプランに対する調査の影響によるものです。FTCはグーグルがバンドルプランを韓国で提供することで、MelonやGenie、Floなど韓国の競合他社、さらにはSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスのユーザー獲得に対して優位性を高め、市場に競争制限を起こしている可能性を調査してきました。MobileIndexのデータによれば、2024年2月時点でYouTube Musicの月間アクティブユーザー数は724万人で、韓国最大の音楽ストリーミングサービスとなっています。一方、韓国のローカルサービスのMelonはユーザー数は677万人です。
報道によれば、FTCは、グーグルと同意決定に向けた協議を行っており、その内容はグーグルがFTCの懸念を払拭する措置を講じた場合にFTCは調査を停止すると言われています。注目は、措置の一環で、低価格の「YouTube Premium Lite」プランの導入が検討される可能性です。LiteプランはYouTubeで広告無し動画再生を提供しますが、オフライン再生やバックグラウンド再生などの機能は含みません。さらに、YouTube Musicも含まれません。現在、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、タイでサービス提供されています。アメリカでは月額7.99ドルで、YouTube Premium (13.99ドル)の約半額です。韓国では、YouTube Premiumは月額13,900ウォン、YouTube Musicは11,990ウォンで提供されています。日本円に換算すると、それぞれ1,390円、1,200円です。
今後、グーグルがどのような措置を取るかで、韓国におけるYouTube Musicの成長に影響が出る可能性があります。同時に、他社のストリーミングサービスがユーザー獲得で成長する可能性もあるだけに、韓国のストリーミング市場のさらなる成長に繋がるかもしれません。